不登校でも勉強に追いつくために!注意点や伸ばすポイント
2022.04.26
山田 直樹
こんにちは!家庭教師のファミリー認定プロ教師の山田です。
近年、増加傾向にあると言われている不登校。
お子さまが不登校になっているとき、心配なのはお子さまの将来のことですね。
いつ登校できるのか、学校の勉強に追いつけるのかなど、不安や心配、時にはストレスも溜まることとお察しします。
今回は保護者さまの心配やストレスが少しでも軽くなるよう、不登校時の勉強方法について、精神面のサポートや勉強のコツをご紹介します。
不登校の子が勉強に追いつくために大事なこと
不登校になると、自分を否定したり、元気ややる気がなくなり学習意欲も低下していく傾向にあります。
ご家族がサポートをする時には「ご家族からの共感」と「お子さまによる自己肯定感の維持」が大切になります。
1)まずはお子さまの現状に共感する
環境の変化になじめなかったり、心身の疲れが蓄積してしまった状態のお子さまに一番大事なことは、保護者さまや周りの人々の共感です。
精神安定のためには不登校の根本的問題を解決することが必要ですが、なかなか困難なこともあると思います。
不登校解消への最初の一歩として、お子さまの根本的問題を保護者さまが共感し、想い合える関係を築くことが必要です。
お子さまに寄り添いながら、並行して勉強のやる気を出していけるサポートを行いましょう。
最も大切なのは「孤独感を理解し、寄り添うこと」です。
学校に通えないお子さまは、社会から遠ざかっていることに対する孤独からくる苛立ちや焦り、寂しさに苛まれていることが多く見受けられます。
これらを一人で受け止めていると、この感情がより強まり、深刻化する傾向があります。
ひいては、外に出ることができなくなったり、感情のコントロールができなくなるなどのことから、社会への復帰が難しくなりがちです。
学校への復帰を促す言葉や叱咤の前に、今抱えているお子さまの孤独を理解し、常にそばに寄り添い、「家族」という社会に根ざしている実感を与えてあげることが、学校への復帰や自宅での学習の前提にあることを理解していただきたいと思います。
2)自発的に勉強するまで焦らない
不登校児の中には、挫折を味わった子もいます。
また、不登校である現状を「このままではいけない」と分かっている子がほとんどです。
そんなときに学校に行かないことや勉強から遠ざかっていることを責めてはいけません。
もちろん「勉強をさせたい」というご家族の気持ちもわかりますが、特に不登校になってから日が浅いうちは「学校に行かないなら勉強しなさい」という働きかけはNGです。
不登校が常態化してきた際も、情緒が不安定になっている子に頭ごなしに勉強を強要するのはよくありません。
まずは感情が落ち着くことを待ち、その後現状を改善したいという前向きな意思表示が垣間見えたところから、なぜ勉強すべきなのか、お子さまも納得するまでとことん話あってからお子さまに合った勉強法を探しましょう。
3)お子さまに必要な学習内容を絞る
遅れを取り戻したいからと、不登校になった部分の勉強をすべて盛り込むのは、モチベーションの下がったお子さまにとって酷な状況です。
まずは好きな教科や得意分野を伸ばすことからはじめるのが理想です。
その後お子さまが将来を見据えられるようになってから、苦手な分野の克服やこの教科はお子さまにとって将来役立ちそう、といった学習方針をお子さまと決め、できるところから始めていくのがベストです。
進める方法はこれ!不登校からはじめる勉強法
不登校になり学校の学習から遅れてしまうと、この先追いつけるか、入試に間に合うのか、心配になる保護者さまもいらっしゃることでしょう。
遅れた勉強を取り戻すには4つのポイントがあります。
ポイント①まずは短時間学習
もともと勉強のクセがついていない場合はもちろん、勉強からしばらく遠ざかっていたお子さまにとって、急に1時間も2時間も机に向かうことは苦痛でしょう。
まずは10分、15分程度からスタートしてみましょう。習慣づいてくると、20分30分と増やしていけます。
学習範囲で区切るのもおすすめです。まずは1問から。
会話をしながらの学習は身につきやすいので、一緒に解き進めていくのもいいでしょう。
力がついてきたら、問題数を増やします。
その際、決まった時間・タイミングで継続することをおすすめします。
学校に復帰するにも、自宅で学習を続けるにも、不規則な生活による自律神経の乱れを改善しなければ、復帰してもその生活を持続することが苦痛になったりします。
まずは、この短時間学習を通して、規則正しい生活リズムを身につけていきましょう。
ポイント②単元同士の繋がりを重視して進める
教科書や学習指導要領において学習内容は、一つの学習のまとまり(単元)ごとに展開されており、学期や学年をまたいで関連する単元を学習することもあります。
そのため、一つ前の段階でつまずいていても前の学期や前学年の学習までさかのぼらなければならず、苦手意識が増えるケースも珍しくありません。
中学2年数学の連立方程式を学習する場合を例に、お話しましょう。
連立方程式は中学2年生の計算単元です。
その計算を理解するためには、中学1年生で習う方程式の単元を理解しておくことが必要です。
その方程式を理解して解くには、小学校の四則計算の力が必要です。
このように勉強には繋がりがあり、あえて単元の関連性を意識した学習をすることで、つまずきを解消し効率よく理解することができます。
学校や集団塾では、自分のペースでさかのぼっての授業は難しいですが、家庭学習なら可能です。
ただし、極端に遡って勉強をやり直すのは、お子さまに遅れという現実を強く意識させてしまい、諦めを助長する可能性もあります。
四則計算はそれだけを学習する学年の参考書などを教材とするのではなく、例えば中学一年生の正負の計算を通してやり直すなど、極端な遅れを意識させる環境を避けるようにすることをおすすめします。
ポイント③苦手になりやすい単元を集中学習
苦手分野はお子さま一人ひとりで違いますが、中には多くの子がつまずく単元も存在します。
その苦手単元を事前に注意して学習することで、つまずきを回避することができるようになります。
具体的には、何度も繰り返し同様の問題を解くことです。
繰り返し学習すればスムーズにその単元をクリアにすることができます。
とはいえ、苦手な単元の学習は、学校に通っている子ですら嫌なものです。不登校の子の場合、苦手単元をきっかけとして学習から遠ざかるケースも往々にして見られます。
勉強から逃避するような言動が見られた場合、それを強制することなく得意分野を先に進めたり、全く異なる教科に触れるなどして、苦痛が深まることのないように配慮してあげましょう。
ポイント④定期試験、入試によく出る箇所を徹底対策
基礎力のついているお子さまの場合、定期試験や入試の頻出問題(よく出る問題)をピックアップして勉強するのがおすすめです。
定期試験や入試は単元ごとに重点事項が決まっており、テストに出る問題パターンも決まっています。
そこに絞って勉強を進めることで、短期間で試験対策ができます。
不登校になったら家庭教師によるサポートがおすすめ
不登校の学習には特別な方法があるわけではありません。
本来、学習方法はどの状態のお子さまも個別に違うものです。
学校や集団塾では、みんなで同じ単元を学習するので、分からない点や苦手な点は自分で補強する必要があります。
一方、家庭教師のような個別指導であれば、基本的に個々の習得度合いに合わせた対応をします。
弱点や遅れを個別のカリキュラムで学習できるので、無理なく学習を進められます。
また、不登校時は同じ学校の子がいる場所に行きたくないと、塾への外出を避けることもあります。
その点、家庭教師であれば自宅に先生が来るので安心です。
周囲に他の子がいて、恥ずかしくて質問できないということも解消されますし、自宅というプライベートな空間で勉強や会話ができるので、リラックスした状態で授業を行うことができます。
「家族でも学校の先生やクラスメートでもないけど、お子さまのこと・学校のことを知っている第三者」として、お子さまやご家族の相談相手にもなります。
家庭教師のファミリーでは不登校支援も行なっています。いつでもお気軽にお問合せください。
不登校でも焦らず、少しずつ生活に勉強を取り入れましょう
不登校の間の勉強は遅れを取り戻すのが大変と、とても心配されていることと思います。
一番大切なことは、保護者さまと周りの方々の共感と孤独の回避です。その際、以下の3点に注意しましょう。
- お子さまを抱きしめ「いつでも味方だよ」と伝え、小さな成功体験をしっかり褒め、自己肯定感を高める
- お子さまの心に寄り添い共感する
- 指示やアドバイスはしない
勉強方法のポイントもあります。
・短時間学習からスタート、まずは1問から一緒に解く
・苦手になりやすいところ、定期試験や入試に出やすいところを無理なく集中して勉強する
・単元同士のつながりも考え、わからない箇所はさかのぼって勉強する
お子さまが少しずつでも前へ進めるようにサポートしましょう。
家庭教師は他の子の目を意識する必要がなく、プライベートな空間でリラックスして授業を行えます。質問もしやすいですね。
ご家族の心配事の相談相手にもなれるでしょう。
不登校のご相談は家庭教師のファミリーへ、ぜひお気軽にお問合せください。
著者山田 直樹
子どもの人生に携わる教育業に魅力を感じ、幼稚園教諭・個別塾・家庭教師と様々な指導経験を持つ。優しく丁寧に、生徒のペースに合わせた指導で多数の成績アップ・志望校合格を果たしてきた。
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