英語のリスニング力が伸びる勉強法とは?!試験のポイントもチェック
2021.11.18
ファミリー 代表 寺井俊行
こんにちは!家庭教師のファミリーです。
近年の学習指導要領の改定で、小学校や中学校をはじめ、高校でも英語教育が大きく変わりつつあります。
特に英語の「リスニング(聞く)」力は、授業やテスト、試験などでも重視される場面が増えていて、必要性の高さを感じている方も多いのではないでしょうか?
高校・大学入試はもちろん、将来を見越しても、今からしっかり力をつけておきたいですよね。
勉強しているのに「なかなか聞き取れるようにならない」「上達しない」、苦手意識を払拭したいけど「勉強法がわからない」などの悩みを持っている方へ、今回は英語のリスニング力を伸ばす勉強法をご紹介します!
リスニング試験で注意したいポイントについてもお伝えしますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
英語のリスニングが苦手になる・伸び悩む原因とは?
英語のリスニングには「英語の音を聞き取る力」「単語や文法の知識」「リスニング速度」といった3つの要素が必要です。
例えば「読み書きはできるけど、リスニングは苦手」という方は、3つの要素のうち「英語の音を聞き取る力」や「リスニング速度」が足りていない可能性があります。
つまり、自分の苦手な部分(足りない要素)を知ることは、効果的な勉強法を見つける手がかりとなり、伸び悩みの原因究明にもつながります。
まずは、リスニングが苦手になる原因・伸び悩みの原因や、リスニング力が伸びないNGな勉強法についてお伝えしていきましょう。
苦手になる原因・伸び悩みの原因として考えられること
英語のリスニングができない理由は、大きく下記の3つに分類できます。
- 聞き取りができていない
- 聞き取りはできるが、意味が理解できていない
- リスニング速度(スピード)に追いつかず、意味の理解に至らない
①は「英語の音を聞き取る力」、②は「単語や文法の知識」、③は「リスニング速度」が不足しているために起こります。
特に「英語の音を聞き取る力」は、日本語にしか触れていない日本人にとって、かなりハードルの高い要素。
英語の独特な「音」は日本語の「音」に比べて数が多いため、多くの日本人が「聞き取れない」状況に陥りやすく、悩みの原因として考えらる理由の一つです。
リスニング力が伸びないNGな勉強法
英語のリスニング力が伸びない原因として考えられることとしては、間違った勉強法を行っている可能性です。
例えば、次のような勉強法です。
・海外の映画や音楽で勉強している
・英語教材などを聞き流している
・使っている教材などが自分のレベルに合っていない(難し過ぎる)
・視覚情報の多い素材で勉強している
自分の英語レベルや状態にマッチした勉強法であれば、効果が期待できるものもあります。
ただ「いつまでも聞き取れない」「なかなか上達しない」と感じているなら、少し立ち止まって見直してみましょう。
自分に合った勉強法を見つけて取り入れれば、リスニングは格段に上達するはずです。
次で具体的な勉強法をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください!
英語のリスニング力を伸ばす勉強法をチェック!
英語のリスニング力を伸ばすには、自分の苦手な部分を補う勉強法を取り入れることです。
まずは3つの要素「英語の音を聞き取る力」「単語や文法の知識」「リスニング速度」から、自分に不足している部分を見つけてみましょう。
具体的な勉強法も説明しますので、チェックしてくださいね。
まずは自分のリスニング力を確認しよう
自分のリスニング力を把握するには、後に説明する「ディクテーション」という勉強法が有効です。
ディクテーションは、英語の音声を聞いて一字一句を紙などに書き起こし、原文(スクリプト)と見比べてチェックするもの。
聞き取れていない音、間違えている単語や文法なども確認できるので、自分に不足している部分が分かります。
リスニング力を伸ばすための普段の勉強のコツ
英語の基礎となる「正しい発音」「単語力」「文法の知識」は、リスニング力を伸ばすうえで、しっかり身についていることが大前提です。
ベースとなる基礎ができていないと、勉強の効果も期待できません。
リスニング力を伸ばすには、次のことを念頭に勉強していきましょう。
・単語の意味を考えない、日本語で考えるのではなく話しているシーンをイメージする
・知らない単語が出てきても思考を止めずに最後まで聞くクセをつける
・視覚的な教材よりも、耳に集中できる聴覚オーディオを繰り返し聞く
・最初に時間を確保して毎日勉強する努力をする
・聞き取れなくても諦めずに、常に全体像を推測する
普段からネイティブな発音の短い素材(1分程度のもの)を繰り返し聞いて、英会話のテンポやリズムに慣れておくのも効果的。
特に英語のリスニングで一番重要な「正しい発音」をマスターしていない方は、発音の勉強から始めましょう。
独特な英語の「音」を聞き分けられる耳になることは、リスニング上達の近道となります。
英語の音を聞き取る力を伸ばす勉強法
英語の音には、いくつかの種類があります。
英語は日本語に比べて母音・子音の数が多く、日本語にはない「二重母音」「無母音声」といった音があり、他にもの単語の音をつなげて発音する英語特有の発音変化があります。
代表的なのが、リンキング(音の連結)、リダクション(音の脱落)、フラッピング(音の変形)の3つ。
単語のスペルとは違った発音に変わってしまうため、慣れないうちは聞き取ることが難しい音です。
発音変化の特徴を説明しますので、チェックしてみましょう。
■リンキング(音の連結)
リンキングとは、単語と単語の音をつなげる発音変化です。
例えば「miss you」は、単語一つひとつだと 「ミス ユー」ですが、会話では1つ目の語末(s)と次の語頭(y)の音を連結して「 ミシュー」と発音します。
■リダクション(音の脱落)
リダクションは単語のスペルで存在している音が、会話では発音されない、または弱くなったり短くなって発音される変化です。
例えば「good bye」なら、会話の発音は「グッバイ」となり、「good」の語末(d)がほとんど聞こえなくなります。
■フラッピング(音の変形)
フラッピングは単語のスペルの(t)が母音に挟まれていて、なおかつ(t)の直前にアクセントがあるときに起こる発音変化です。
母音に挟まれた(t)の音が、(d)や(r)のように濁る、日本語のラ行の音に近い発音になる現象。
例えば「party」なら、(r)と(y)のの母音に挟まれた(t)の音が、会話では「パーティー」ではなく「パーリー」のように聞こえます。
英語の音の変化を聞き分けるには?
英語特有の「音」の変化を聞き分けられる耳を養うのに効果的な勉強法をいくつかご紹介します。
テキストや音声は難しいものではなく、理解できるレベルに合わせて選択しましょう。
【精聴】
英語の母音・子音の「音」や特有の発声変化をきちんと理解したら、英語の「精聴」を行ってみましょう。
精聴は、英語の音声を意識を集中させて丁寧に聞いていく学習です。
短めの音声を使って、わからない単語や聞き取れない音は一つずつ確認しながら、繰り返し聞くことでクリアにします。
発音と単語を頭の中で紐づけてイメージできるよう練習するのがコツです。
【ディクテーション】
精聴するのにおすすめなのが「ディクテーション」。
音声を聞いて、自分が聞こえた通りに書き出した後、原文でチェックをします。
正確に聞き取れているのかを確認することができる勉強法です。
単語や文法の知識が足りない場合の勉強法
知らない英単語が多すぎたり、英文法を知らないと文章全体の意味を読み取ることは難しくなります。
英語のリスニングでは「聞き取れても、理解できない」状態です。
まずはリスニングの基礎となる、小学校や中学校レベルの英単語や英文法をしっかり身につけましょう。
単語・文法は基礎の学び直し
英単語を覚えるときは発音と一緒に、英単語の意味をイメージで理解して記憶するのがコツ。
例えば、「watch TV (テレビを見る)」「go shopping (買い物に行く)」といったフレーズで覚えます。
英単語は日本語に変換せずに、直接イメージできるようにしておきましょう。
英語のリスニングで単語の意味がわかっても、文章全体の理解に至らない方は、構文などの基礎的な文法がきちんと身についていない可能性があります。
参考書などの例文で基礎を学び直し、少しずつ難易度をあげて知識を増やしていくことや、覚えるのと同時に使えるようにすることも大切です。
リスニング速度に追いつくための勉強法
英語のリスニングでは、音声が速くて聞き取れないという方もいるでしょう。
主な理由は次のような状況です。
・リスニング速度に耳が慣れていない
・耳で聞いた英単語を日本語に訳して理解している(短文は理解できるが、長文だと聞き取れず理解できない)
・構文の理解に時間がかかっている
聞き取れないということは、自分もリスニング速度と同じスピードで話せないということ。
まずは音声と同じスピードで読む練習をして、速さに慣れていきましょう。
加えて、リスニング速度を上げるには、自分の読解速度も音声に追いつく必要があります。
リスニング速度をアップさせる
リスニング速度を上げるうえで「音読」「速読、「シャドーイング」などは効果的な勉強法です。
それぞれに特徴があるので、自分に合ったスタイルを取り入れてみましょう。
【音読】
「音読」とは、英文を声に出して読むこと。
音声・文字・意味の3つを結びつけたり、言語の基本要素となる単語・文法・発音の知識を自動的に使えるようにする英語脳を育てるトレーニングとして有効です。
繰り返し行うことで、英単語を英単語のまま理解できるようになるため、リスニングの速度アップに効果的です。
【速読】
英文を速く読むトレーニングで、読解速度を上げるうえで有効です。
英語の語順のまま、日本語に直すことなく瞬時に理解できる訓練で、リスニングの上達スピードも上がることでしょう。
文章を意味のかたまりで区切って読む「スラッシュリーディング」という手法を組み合わせると、読みやすくなりますよ!
【シャドーイング】
「シャドーイング」は英語の音声を耳で聞いて真似しながら、すぐ後で復唱していく勉強法。
音声の聞き取りと理解を同時に行うため、聞く力と話す力を養うのに効果的です。
内容のイメージがつきやすい読んだことのある英文を、英語のリズムや抑揚、音の強弱などを意識しながら発音してみましょう。
何度も繰り返していくうち、音声のスピードにもついていけるようになるはずです。
英語のリスニング本番!問題を解く際のポイントもチェック
英語のリスニング試験やテストに臨む際は、普段から本番のスピードに慣れておくことはもちろん、過去の問題を解いて質問・解答パターンを事前に確認することも重要です。
本番前にチェックする部分や注意したいポイントをご紹介します。
落ち着いた気持ちでリスニング試験やテストに向かえるよう、準備しておきましょう。
リスニング試験やテストの前に確認しておくこと
試験やテストの前には、次のことを確認しましょう。
リスニング問題は何回聞くことができるのか確認
1回目は全体の内容を把握、2回目に細かい情報を聞き取るなど、回数によってはリスニング方法を変えて対処する必要があります。
解答形式について確認しておく
試験によっては答えを書く用紙が別になっているなど、形式が違う場合があるので試験前に確認しましょう。
テキストを聞く前の時間は質問を深く読むことにあてる
資料や設問の中には、リスニングの答えとなる情報やキーワードが隠されていることもあります。
答えが選択肢になっている、数字や日付情報があるなど、リスニングが始まる前に注意深く読んで予測しておくことが大切です。
設問に自分の知識が活かせるトピックはないか、音声に出てくる話者を想像する手がかりは隠れていないかなども事前に予測しておきましょう。
問題に取り掛かる前にタスクの指示をしっかり理解する
正しい答えをチェックするのか、写真や絵を順番に並べ替えるのか、空欄を埋めるのかなど、指示されていることを把握しておきましょう。
音声テストの不具合を確認
試験によっては、始まる前に音声テストを行う場合があります。
音声が聞き取りにくいなど調整が必要なときは、忘れずに申し出ましょう。
実際に英語のリスニング問題を解くときのコツ
英語のリスニングでは、聞こえてくる音声に意識を集中させましょう。
問題を解くときは、次のような部分をチェックしながら解答を予測。
焦らず途中で諦めず、自分の力を出し切ることを心がけましょう。
【聞き取らないといけない言葉・単語の予測をするコツ】
・重要な単語の文脈を考えてみる
・単語について長く考えすぎないよう聞き取りを続けること
・後半で繰り返されるキーワードやアイディアを聞き取る
・文脈から単語の意味を推測する
・途中で聞くことをあきらめず次に進み、聞き続ける
【解答予測の手がかりとなるポイント】
・単語のスペルや数字、日時
・言葉の短縮形
・話者の感情を表すイントネーションや声のトーン
・意見を述べる際に使われる表現、意見に対するリアクション
英語のリスニングに向けてしっかり準備・勉強をしたつもりでも、本番では不安になって緊張しまうこともあります。
過去の試験やテストで集中力が続かなくて困った経験を持っている方もいるでしょう。
英語のリスニングに集中するための対策は、「リスニングに集中できない理由とは?克服方法を知って早めの対策!」にて詳しくご紹介しています。
こちらも参考してみてください。
英語のリスニング力は基礎と不足を補う勉強法で伸びる
英語のリスニングには「英語の音を聞き取る力」「単語や文法の知識」「リスニング速度」の3つの要素が必要です。
英語のリスニング力を伸ばすためには、まず英語の基礎となる「正しい発音」「単語力」「文法の知識」がしっかり身についていることが前提。
リスニングの基礎を固めたうえで、自分に合った勉強法がわかればリスニングの上達スピードもアップするはずです。
英語のリスニング試験やテストに臨む際は、普段から本番のスピードに慣れておくことはもちろん、過去の問題を解いて質問・解答パターンを事前に確認することも重要。
本番では、聞こえてくる音声に意識を集中させ、焦らず途中で諦めることなく自分の力を出し切ることが大切です。
英語のリスニングを伸ばすためには、前提としてこれまで学んできた英語の基礎が重要になります。
単語や文法、発音など、独学でコツをつかむのが不安だったり、効率よく勉強したいときには、家庭教師の力を借りるのも一つの方法です。
リスニングの勉強に悩んだら、家庭教師のファミリーへお気軽にご相談くださいね!
著者ファミリー 代表 寺井俊行
大学生の家庭教師が主流の中、顧客からのより専門的で高度な要求に応えるため、教師のプロフェッショナルとして、質の高い授業を提供。
常にハイレベルな授業を提供できるように、日々指導法や教材の研究等を行い、また、大学生や一般の家庭教師に対して研修や授業のアドバイスを行うことで、ファミリー全体の授業スキルの向上を図っています。
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