古文が苦手な人が取り組むべき勉強法をわかりやすく解説!
2021.02.25
ファミリー 代表 寺井俊行
こんにちは!家庭教師のファミリーです。
元々は日本語であるはずなのに苦手な人が多い「古文」。
その理由の一つとして、現代文とは異なる言葉のルールや今では一般的ではない単語があるから、というのがあります。
そのほかにも理由はありますが、いったん苦手意識を持ってしまうと克服も大変になりますよね。
苦手になる前にコツさえつかめば、現代文同様に点数を稼げる教科ともなりえるのが古文でもあります。
今回は、古文を得意に変える勉強法について考えてみましょう。
まずは基本の学習から!古文が苦手な理由と克服勉強法とは?
古文の苦手な理由はおおよそ次の3つに分けられます。
- 単語を覚えていない
- 文法・句法を理解していない
- その文学が成立した背景・文学史がわからない
まず簡単にいうと、①と②はとにかく暗記が大事!
頻出単語と頻出文法を暗記することで、読解するルールがおのずと見えてくるようになります。
実は単語そのものや仮名使い、動詞の活用法などは一定のルールがあり、ルールを暗記してしまった方が楽に読解問題を解ける近道となるのです。
とはいえ、どれだけ単語や文法を知っていても、完璧な暗記だけでは点数を取れないのが語学の難しいところ。
覚えた単語・文法・句法をアウトプットするためにも、ある程度暗記が進んだら「問題を解く」ことに取り組み、問題慣れをしていきましょう!
古文の勉強は、「単語・文法をとにかく覚える」ことと「覚えた知識でどれだけ読解できるかを演習する」ことの繰り返しが点数アップへの近道です。
慣れてくれば、自分の知っている知識を使って一つの文章を現代訳に変換する「パズル」のように解けるようになります。
なお、①②の方がウエイトが高いものの、③の古文が生まれた背景や文学史を知っていると、より的確な現代訳が可能になります。
ぜひ文章そのものの理解が進み始めたら、背景や文学史についても触れる時間を設けましょう。
古文が苦手な人が問題を解く際の克服ポイントは?
古文の苦手な人ほど、暗記はそこそこに演習問題を解き始めようとします。
しかし、まずは基礎の暗記がしっかりできていないと途中でつまずいて挫折してしまうことも多いです。
順を追って、確実に苦手意識を克服していきましょう!
1.単語の暗記をする
単語を覚えることは大変かもしれませんが、どんな語学を学ぶときも単語をある程度知らないと文法の勉強をしても理解できません。
市販でも頻出単語と文法の暗記本が多く出版されているため、ぜひ活用しましょう。
勉強の初期段階で知っておかなければならない単語は300語句程度。
まずは300語句ベースの、自分で一冊終えられるテキストをしっかりやりこみましょう。
例文もあり、文脈での使い方がイメージしやすいものがオススメです。
ある程度暗記できてきたなと感じたら、単語帳を一冊読んで思い出すのに時間がかかった単語をピックアップしておき、自分が理解しきれていない単語をまとめた単語帳を作ってみるのがオススメ。
さらに、裏側へ意味や使い方を記しておくとより良いでしょう。
何度も繰り返し見て意味を確認するという「反復法」が暗記には大切です。
2.文章を理解する
古文自体を理解するうえで、必ず耳にするのが動詞の「活用」です。
もちろん古文も名詞や副詞、連体詞といった他の語句との組み合わせで文章として成立しますので、一連の単語に触れて理解する必要はあるものの、動詞の活用と異なり完全に暗記してしまえばある程度文章を解読できます。
しかし、動詞の活用は少々複雑であり、頻出単語の暗記+なぜそうなるかというルールの理解も必要です。
これには古文独特の言い回しが関係しています。
古文は主語(誰が)述語(何をした)という文脈中で、主語が略されたり登場人物が増えることがあり、一見しただけでは文脈が掴みづらいことも珍しくありません。
そんなときに動詞の活用や敬語表現を覚えていると「(同身分の人が)言った」「(自分が誰かに)言われた」「(目上の人が)おっしゃった」といったような区別がしやすくなります。
主語がわかれば文章が読みやすくなるので、敬語などの文法・句法は暗記しておき、単語と一緒に敬語の学習もしっかりと進めるようにしましょう。
動詞の活用法は一定のルールがありますので、闇雲に暗記するというよりは、まずルールを理解することが大事。
ルールに合わない、その語句にしか通用しない活用法である「変格活用」を暗記しましょう。
最終的に活用法の一覧表を自分で埋められるようになると、この後の学習が楽になります。
また、教科書にある「助動詞一覧」で文法に関する歌と一緒に、文法を覚えるようにするのもオススメです。
歌の情景と共に想像されるので暗記しやすくなります。
3.模擬演習→苦手を暗記しなおす→古文常識も理解
ある程度基礎ができたな、と思ったら実際の演習に取り掛かります。
最初は有名で耳なじみのある百人一首のような題材から取り掛かっても良いでしょう。
実際に問題を解いていくと、自分に語彙力が足りないのか、文法のルールが理解できていないのかを把握することができます。
ある程度進んだ際には、その文章が書かれた背景「古文常識(古文を理解するために前提として知っておくべき知識)」を理解するとより問題が解きやすくなります。
同じような話でも、書かれた時代によって作者の心情が異なります。
たとえば通い婚による恋の悩みをつづった文章など、それが現在ではあまり一般的ではない考え方だと、苦手意識が芽生えてしまう理由の一つでもあります。
歴史の勉強ではないので語句と文法ほど時間を割かなくても良いものの、ある程度基礎知識は入れておくと「〇〇時代に書かれた文章だからこんな内容かも?」と推察しやすくなります。
問題集や単語帳に解説も付いていることが多いので、今の価値観と違う現代語訳があったら、合わせて覚えておくと効率よく学んでいけるでしょう。
最近では「マンガで読む古典」といった主旨の参考書も増えていますので、息抜き+基礎固めにこちらのタイプの参考書を読んでみるのもいいかもしれません。
苦手な古文、大学受験に向けてのおすすめの勉強法は?
ある程度基礎を身に付けたら、大学受験に向けての勉強法についても知っておきましょう。
ただし、基礎固めを全くしていない場合は「急がば回れ」。
まずは暗記ものの部分をしっかり基礎固めすることが大切です。
大学受験に向けた勉強法には次のような例があります。
1.過去問で傾向や苦手を知り、時間内に終わらせる!
かたっぱしからひたすらに解く、というよりは自分の志望校の過去問を中心に解いてみるのがオススメです。
何年分か解いてみると、出題者の傾向が見えてくるはず。
その中で自分の苦手分野は語彙力なのか文法力なのかを確認し、苦手分野を中心とした復習を行う→再び過去問に戻るを繰り返して、最終的に満点を目指しましょう。
また、国語は評論文・小説・古文・漢文の構成になっています。
古文の占める割合はこの1/4となるため「早く解く」という部分も重要です。
過去問に慣れてきたら、時間内に終わらせることにも慣れていきましょう。
2.時間がない人や暗記が苦手な人は答えを確認しながら要点を暗記
時間がある場合は「単語の暗記」→「文法の理解・暗記」→「背景の理解」と順を追って学習するのが理想です。
しかし、志望校を途中で変えて古典が必須になった・もう時間がないんです!という声も耳にします。
そんなときは、わからない・苦手な内容を含んだ基礎演習のテキストを回答を見ながら一通り解きましょう。
気を付けたいのは、回答欄を埋めて満足しないこと。
回答欄を埋めることが目的ではなく「出題者はなぜそういう質問をしたのか」→「覚えるべき項目を理解する」といった流れを自分の中で作ります。
また、文脈の中でよく出てくる単語は必ず覚えるようにすると、頻出単語の取りこぼしが減ります。
学習の要点を絞り込み、古文の感覚を自分の中に植え付けたうえで足りない部分だけ暗記していくと時短にもなりますよ。
わからないときは回答を見ながら一通り解く→基礎固めをする→今度は自分で解けるかトライする→満点取れるまで繰り返す
といった流れを追うと、古文はかなり点を取りやすくなります。
なお、それなりに勉強が進んでいるけどちょっと不安かも…という人は2→1の学習がオススメです。
古文はポイントさえ押さえれば高得点科目に!
古文は現代の日本語と通ずる部分もあり、何となく解けてしまうと勉強がおろそかになったり、独特の言い回し等が理解できず、苦手意識を持つ人も少なくありません。
日本語でありながらも現代の言葉とは違うという点をおさえ、必要な語句や文法の暗記が重要なポイントとなります。
とはいえ完全な暗記科目ではなく、覚えた知識を使って文章を読み解くいわば「パズル」のようなものであり、パズルを解くための語句やルールを覚えるといった認識が近いです。
ひとたびポイントを押さえると、スラスラと解けるようにもなります。
まずは暗記とルール理解のバランスの取れた学習をすることが大事です。
もし、つまずいてしまうポイントがあるなら、家庭教師とマンツーマンでその課題を見つけ、二人三脚で克服するという方法もありますよ!
家庭教師のことなら、ファミリーへお気軽にご相談くださいね。
著者ファミリー 代表 寺井俊行
大学生の家庭教師が主流の中、顧客からのより専門的で高度な要求に応えるため、教師のプロフェッショナルとして、質の高い授業を提供。
常にハイレベルな授業を提供できるように、日々指導法や教材の研究等を行い、また、大学生や一般の家庭教師に対して研修や授業のアドバイスを行うことで、ファミリー全体の授業スキルの向上を図っています。
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