不思議な数列「フィボナッチ数列」
2017.09.11
こんにちは、認定プロ教師の齋藤です。
さて、数学の世界には数の並び、いわゆる「数列」という分野が存在しています。
例えば、「1、2、3、4、5、…」というのは1から始まり1ずつ増えていく数の並び、
「1、2、4、8、16…」は1から始まり倍に増えていく数の並びです。(漫画「ドラえもん」の話で倍に増えていく「バイバイン」というひみつ道具の話がありましたね。)
このように一定のルールに従って並んでいる数の並びを「数列」と呼び、今でも高校2年生で扱われる単元として有名です。
さて、このような数列の中でひときわ有名なものが、今回ご紹介する「フィボナッチ数列」です。
中世の数学家レオナルド・フィボナッチが考えたと言われる数列です。
彼は、「1つがいのウサギは、生まれてから2ヶ月後から毎月1つがいのウサギを産む。今、ひとつがいのウサギが生まれた。この時、nヶ月後にウサギは全部で何つがい生まれるか」という問題を立てました。
この問いに答えるならば、0ヶ月目は1つがい(生まれたばかり)、1か月後には1つがい(まだ生まれていない)、2ヶ月後には2つがい(ひとつがい産まれた)、3ヶ月後には3つがい(最初のつがいが産んだ)、4ヶ月目には5つがい(2番目のつがいも産んだ)となり、つがいの数を並べると、1、1、2、3、5、8、13…となっていきます。
さあ、この数の並びのルールはわかりますか?
答えは、「直前の2つの数を足すと次の数になる」というのがルールです。
3番目以降の数は、1+1、1+2、2+3、3+5、5+8…というふうに表すことができます。
この数列、実は自然界の色々なところに現れています。
有名な話でいうと、植物の花びらの数や、ヒマワリの螺旋の数にこのフィボナッチ数列が現れます。
さらには、隣り合った数を比にした時、このフィボナッチ数列の数を無限に大きくすると、人が直感的に美しいと感じる長さの比である「黄金比」が現れるのです。
やはり自然というの不思議なものです。
数学者が苦労して導き出した美しい関係が、何気なく普通に現れているのですから。
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