【数学の話】「合同」な数の関係
2018.01.15
こんにちは、認定プロ教師の齋藤です。
今回は、「合同」についてお話をしたいと思います。
皆さんは、「合同」と聞いてどのようなものを思い浮かべるでしょうか?
大多数の人は、中学2年で習った、「図形の合同」を思い浮かべると思います。
中学数学におけるいわば「壁」として、多くの中学生が苦手としてきた分野です。
今でも、図形の合同を用いた証明問題で苦労する生徒をよく見かけます。
しかし、今回お話をするのは図形の合同ではなく、「数」の合同です。
数が合同とはどういうことでしょうか?
数学的な定義によれば、以下のように定義されます。
「『2つの整数aとbについてa-bが整数nで割り切れるとき、aとbはnを法として合同である』と呼び、a≡b(mod n)と表す。」
よくわからないですよね。数学の定義というのは一瞥すると理解しづらいものが多いです。
要するに、2つの整数を引いた数がある数nの倍数になっているとき、元の2数は合同であるということです。
これは、別の言い方をすれば「aとbはnで割ったときの余りが等しい」ということになります。
例えば、37と28という数について3を基に考えると37-28=9となり、これは3で割り切れます。
また37÷3=12余り1、28÷3=9余り1となり、やはり3で割った余りが1になります。
つまり、上記の言い方をすれば、「37と28は3を法として合同」であり37≡28(mod3)と表せるわけです。
この考えは、割り算について答えではなく余りに着目したということで画期的なものでした。
自然数の並びを考えた時、決まった数で割っていくとその余りは決まった並びになります。
例えば、1,2,3,4,5,6,…を3で割ると余りは1,2,0,1,2,0,…と決まった並びになります。
これに着目すれば、数の並びがわかるのです。
例えば、一般的なカレンダーは1週間が7日です。つまり、ひとつの曜日に着目すれば7づつ数が増えていきます。
これは、「7を法として合同」な数の並びになるのです。
つまり、その月のある日の数を7で割ったときの余りを調べれば、元の日が何曜日かというのもわかるということなのです。
これを利用して、高校数学で問われる問題を一つ。
「2の100乗を5で割ると余りはいくつでしょうか」
答えは「1」になります。
ぜひチャレンジしてみましょう。
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