〇〇算の世界(その2)
2017.09.25
こんにちは、認定プロ教師の齋藤です。
先日お話をした、小学算数における○○算の話ですが、各方面からいろいろな反響をいただきましたので、第2弾としてさらなる○○算を紹介したいと思います。
1.仕事算
1人ができる仕事の量をもとにして、複数人が同時に作業をすると一体どれくらいの時間がかかるかを求める問題です。
「同じ仕事をするのに、Aさんは3時間かかり、Bさんは2時間かかり、Cさんは5時間かかります。この時3人が一緒に仕事をすると何分で終わるでしょうか?」というのが典型的な問題です。
全体の仕事の量を、3人のかかる時間「3、2、5」の最小公倍数30として1時間あたりでできる量をそれぞれ求めます。すると、Aさんは30÷3=10、Bさんは30÷2=15、Cさんは30÷5=6で、合計10+15+6=31の仕事ができます。
よって、30÷31=0.967…時間=58.06…分かかるということがわかります。
2.年齢算
2人の年齢の関係から、それぞれの年齢を求める問題です。
「現在、父は41歳、子は13歳である。父の年齢が子供の年齢の2倍になるのは何年後か?」という問題を考えてみましょう。
現在の2人の年齢差は、41-13=28歳です。これは何年後でも変わりません。ということは、この差が二人の年齢差でかつ2倍の差になるためには、子の年齢が28歳になれば、父の年齢は28+28=56歳で確かに子の年齢の2倍になります。
よって、父の年齢から求めれば、56-41=15年後(子の年齢なら28-13=15年後)と、求めることができます。
3.和差算
2つの数量の和と差がわかっている状態から、それぞれの数量を求める問題です。
「2人の兄弟がおばあちゃんから15,000円のお小遣いをもらいました。兄が弟よりも2,000円多くなるように分けると、それぞれいくらずつもらえるでしょうか?」という問題です。
この場合、差となる2,000円を合計の金額から除いてから分けると、その差が2,000円になるように分けることができます。15,000-2,000=13,000円を2人で分けると、13,000÷2=6,500円です。
よって、よけてあった2,000円を兄に加えると、6,500+2,000円=8,500円となり、兄が8,500円、弟が6,500円と求めることができます。
いかがでしょうか?
どのパターンの問題にせよ、全ての問題に共通して大事なことは「図を描いてわかりやすく視覚化する」ということです。問題を解くとき、文章から図にして考えると量の大小などをわかりやすく考えることができます。
皆さんもぜひチャレンジしてみましょう。
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