子どもが不登校になる原因は?解決策や学校外の支援についても知ろう
2023.06.09
ファミリー 代表 寺井俊行
こんにちは!家庭教師のファミリーです。
ここ数年、小・中学校における不登校児童の数が大きく増加しています。
その数は過去最大で、文部科学省による令和3年の調査においては、1,000人あたりの不登校児童の数は25.7人にも及ぶという結果が示されました。
社会的な問題となっている子どもの不登校。
この原因は何なのでしょうか。
また、「学校を休みたい」という子どもに親はどのように対応し、問題を解決すればいいのでしょうか。
今回は子どもの不登校の原因や解決策についてお話しします。
子どもが不登校になってしまう原因は?
不登校というと、全く学校に行かない状態を指すと考える方が多いでしょう。
しかし中には、たまに登校したり、登校しても教室とは別の部屋で過ごしたりといった状態の子どももいます。
広い意味では、このような状態も不登校の一種だといえます。
このような不登校の主な原因は、大きく以下の3つに分類されます。
- 本人の問題(体調不良、無気力、非行、発達障害など)
- 学校の問題(成績、いじめなどの対人関係、環境ギャップなど)
- 家庭の問題(家庭内不和、家庭環境の変化など)
各原因について詳しく見ていきましょう。
1.本人の問題(体調不良、無気力、非行、発達障害など)
不登校の原因としてまず考えられるのが、子ども本人に問題があるケースです。
例えば、体調が悪かったり無気力だったり、漠然とした不安を持っていたり。
なかには発達障害やそのほかの病気を抱えているケースもあるでしょう。
このような心身の不調や悩みによっても「学校へ行こう」という気持ちを奪ってしまいます。
また、非行や遊びへの没頭により生活リズムが崩れ、学校へ行く気が失せてしまうというケースもあるでしょう。
実は、小・中学生および高校生における不登校の原因として最も多いのが「無気力・不安」。
このような感情は、自己肯定感の低さから引き起こされることが多いです。
また、「生活リズムの崩れ」を原因とする不登校も少なくありません。
つまり、近年の不登校の多くは、生徒自身が抱えている問題によって引き起こされているといえるでしょう。
「無気力・不安」に繋がる自己肯定感の低さを改善する方法については、以下のコラムも参考にしてください。
子どもの自己肯定感を高める方法、低いまま放置すると危険な理由を解説!
2.学校の問題(成績、いじめなどの対人関係、環境ギャップなど)
学校の問題によって不登校になってしまう子どももいます。
具体的には、「成績が伸びない」「勉強がわからない」「いじめられている」「友人関係がぎくしゃくしている」「先生との関係がうまくいっていない」など。
不登校と聞くと「いじめが理由では?」と思う人が多いですが、いじめには当たらないような些細なことも、子どもにとっては「学校に行きたくない」原因になり得るので注意しましょう。
特に中高生では、友人関係の問題が不登校に繋がる例が多いです。
また、入学や進級、転校などによる環境ギャップも、不登校の原因になることがあります。
3.家庭の問題(家庭内不和、家庭環境の変化など)
家庭の問題も、不登校の原因になることがあります。
例えば、家族間の関係がうまくいっていなかったり親の対応に問題があったりして、子どもが愛情や安心感に飢えている場合、「学校へ行こう」という欲求は起きにくくなります。
また、家庭環境に大きな変化があって、それが子どもにとってストレスになっていることもあるでしょう。
親との関係性は、特に小学生の子どもに大きな影響を与えます。
親子の距離が近すぎても遠すぎても子どもの心は不安定になるため、親は子どもにきちんと寄り添いながらも、適切な距離感で接することが大切です。
突然「学校に行きたくない」と言い出したら…不登校の解決策は?
では、もし子どもが「学校に行きたくない」と言い出したら、親はどのように対応すればいいのでしょうか。
ここからは、その対応や問題の解決策についてご説明します。
不登校は恥ずかしいことではない
不登校は決して恥ずかしいことではありません。
親が不登校を「だめなこと」「恥ずかしいこと」と感じている状態では、親は知らず知らずのうちに子どもにプレッシャーを与えてしまい、適切な支援を行うことができないでしょう。
不登校を親がどのように捉えるかや、「自信を持たせたい」「やる気を引き出してあげたい」など、どうサポートしてあげたいかによって解決策も変わります。
不登校を恥じるのではなく、不登校が子どもにとって「学校」の役割や意義をよく考える良い経験になるよう、ポジティブな支援をしてあげることが親の役割です。
中途半端な対応は子どもを苦しめることに繋がるため、必要に応じて専門家に相談しながら、適切な支援の方向性を定めていきましょう。
子どもが「学校に行きたくない」ときの対応
子どもが「学校に行きたくない」と言い出し、不登校になってしまったときには、親は次のような対応を心がけましょう。
- ・子どもの意見を否定しない
- ・趣味や目標を見つけるサポートをする
- ・別室登校や転校を検討する
まず大事なのは、子どもの意見を否定しないことです。
「学校に行きたくない」という子どもの意見をしっかりと受け止めたうえで、そう思った背景を知ることは、その後の対処方法にも関係することですので、じっくりと時間をかけて子どもの口から言い出せるような環境を作ってあげましょう。
なかには刺激しては逆効果になると思い、腫れ物にでも触るような対応をとってしまう保護者の方も見受けられますが、放っておいても何も解決はしません。
こうした事態は親も初めてであれば子どもも初めてであり、どうしていいのかわからないのは当たり前ですので、まずは子どものことを気にかけつつ、「相談に乗るからいつでも話したいときに話してほしい」と伝えてあげましょう。
また、趣味や目標を模索することは、不登校の解決に繋がる可能性があります。
新しい情報や場所、人間関係などの刺激を与えてあげれば、子どもは楽しみややりたいこと、自分の将来の夢などを見つけ、前に進めるかもしれません。
さらに、時期を見て別室登校や転校を検討するのもひとつでしょう。
ただし、このような対応については、子ども本人の意見を尊重することが重要です。
こんな対応はNG!
子どもが不登校になった時、次のような対応を取るのはおすすめできません。
- ・登校を強要する
- ・不登校の理由を追究しすぎる
- ・子どもを否定する
- ・放置する
「学校に行きなさい」と強い言葉で登校を強要したり、不登校の理由を子どもが言いたがらないにも関わらず問い詰めるように聞こうとすることは、既に不安を抱えている子どもの気持ちをさらに追い詰めてしまいますので、絶対にやめましょう。
また、子どもをそのまま放置してしまうことも、親にも見放されたと勘違いして孤独感を増大させてしまい、状況の悪化に繋がりますので、絶対に放っておくのはやめましょう。
子どもを頭ごなしに否定せず、適度な距離感で寄り添いながら、本人の意思を尊重したサポートを行うことが大切です。
不登校の原因別の解決策もチェック!
ここからは、不登校の具体的な解決策を原因別に解説していきます。
本人の問題が原因の場合
無気力や不安など、本人の問題が原因の不登校については、子どもの自己肯定感を高めることで解決できる可能性があります。
自己肯定感の低さは、無気力や不安を引き起こします。
反対に、自己肯定感が高ければ、子どもは物事に積極的にチャレンジし、前に進んでいくことが可能です。
自己肯定感を高めるには、次のような対応が効果的です。
- ・テスト結果や成績を褒めるのではなく、子どもの行動や考え方を褒めてあげる
- ・子どもの意見を否定せず、理由や背景などをよく聞いてあげる
- ・先回りして親が指図するのではなく、子どもに決める自由を与える
このような対応は子どもの自己肯定感を育み、やる気や主体性を引き出すことにつながります。
また、ゲームやスマホ依存、非行などについては子どもとしっかり話し合いながら、場合によっては専門家の手を借りることも検討しましょう。
状況が悪化して親ではどうにもならないとなってしまってからでは遅いのです。
そうならないためにも重要なのは初期対応です。
いつもと違うちょっとした違和感や気づきを、そのまま放置してはいけません。
子どもに対する放置は何の解決にもつながらず、親の無関心と映ってしまうだけなので絶対にやめましょう。
子どもの自己肯定感を高めやる気や集中力を引き出す方法については、以下で詳しくご紹介しています。
学校の問題が原因の場合
人間関係など学校の問題が不登校の原因である場合には、環境を変えることも視野に入れましょう。
ただし、その対応を急ぐ必要はありません。
場合によっては、時間が問題を解決してくれることもあるからです。
子ども本人の意思を大切にしながら、慎重に対応を進めましょう。
また、学校にこだわらず、学校以外の勉強方法を取り入れるのもおすすめです。
例えば、フリースクールでは学校以外の居場所としての役割があり、カリキュラムも自由なところが多いため、いじめや人間関係で悩んでいる子どもにとってはひとつの選択肢となるでしょう。
ただし、受験や進学を考えている場合、学校と同等の学習環境をフリースクールに求めることは難しく、この場合はサポート校や家庭教師など個人指導で対応する必要があります。
家庭の問題が原因の場合
家庭の問題が原因の不登校では、親が自身の対応を見直し、家庭環境の整備、および親子関係の改善を進める必要があります。
家庭で難しい問題を抱えている場合には、専門機関に支援を受けることも検討しましょう。
また、不登校の解決に努める親自身の心のケアも大切です。
スクールカウンセラーによるカウンセリングや不登校児の保護者会などに参加するのも、親自身の心のケアに繋がるでしょう。
不登校の解決策として家庭教師など個人指導の学習環境にも注目
不登校の解決として目指すものは、登校再開のみではありません。
例え登校できなかったとしても、フリースクールやサポート校に通い卒業したり、資格試験に挑戦したり、同じ趣味の仲間が集まって起業したりと、社会に出るまでのルートは子どもの数だけ存在します。
また、不登校だからといって受験や進学をあきらめる必要はまったくありません。
学校のような集団授業での画一的な教育スタイルが子どもに合わなかったというだけで、それを恥じたり、後ろめたさを感じたりする必要はないのです。
逆に子ども一人ひとりの個性を理解して、得意な分野を思いっきり伸ばす教育スタイルで驚くような成長を見せるケースも少なくありません。
不登校生徒の解決策のひとつとして、家庭教師など個人指導による学習環境が注目されています。
家庭教師であれば、その子に合った内容・ペースでの指導を受けることができます。
不登校になった子どもも、講師とマンツーマンでの授業なら、周りの目を気にせず参加できるでしょう。
家庭教師のファミリーの不登校へのサポートをご紹介
家庭教師のファミリーは、元々が生徒一人ひとりの特性に合わせてマンツーマン指導を提供し、子ども達の夢や目標の実現をサポートしているところです。
最初から不登校の子はいません。
最初はみんな喜んで学校に行き、友達と会うのを楽しみにしていたはずです。
それが、たまたま、あることがキッカケで大好きだった学校に行けなくなったというだけで、勉強までやめる必要はありません。
不登校のせいで、本来持っている無限の可能性まであきらめてしまうのは、あまりにももったいなさ過ぎます。
「不登校」という表現からはネガティブな印象を持ちやすいですが、ファミリーでは「不登校生」とは呼ばずに、「自主的休校生」という表現を使っています。
「不登校」(学校に行っていないこと)をネガティブなものとして捉えるのではなく、良くも悪くもなく普通なこと、ニュートラルなものとして子ども自身にも捉えてほしいと考えています。
そうすることで恥ずかしさや後ろめたさをなくし、自分をしっかり受け入れて未来の自分のためにがんばろうと前向きなメンタルを作っています。
学校のような集団教育では、みんなと同じことを要求されるので「できないこと」があると自分だけが劣っているように感じてしまい、自信をなくし、ひどく傷つくこともあるでしょう。
また、塾なども同じですが学校では成績を競うことを要求されるため、自分で思うような成績が取れなかった場合は劣等感を感じたり、自信をなくしたり、すべてのことにやる気をなくしたりするケースも見受けられます。
家庭教師のファミリーでは、不登校生の背景や状況を見極めたうえで、保護者の方とも協力しながら、子どもの特性を最大限に活かした指導を実践しています。
これから社会に出るまでの道のりを本人とじっくり話し合い、不登校生というデメリットを感じさせることなく、子どもの夢や目標の実現をしっかり支えます。
不登校の解決策は原因ごとに異なる!まずは子どもを肯定して
近年、不登校になる小・中学生や高校生の数は増えています。
その主な原因は「本人の問題」「学校の問題」「家庭の問題」の3つに分類され、なかでも多いのが、「本人の問題」にあたる「無気力・不安」。
多くの子どもが無気力や不安を抱え、不登校になっています。
不登校の解決策としては、まず子どもの「学校に行きたくない」という気持ちを受け入れ、その原因を追求しすぎず適度な距離で寄り添うことが大切です。
放置はせず、親は子どもの意思を尊重しながら、子どもが好きなことややりたいことを見つけるためのサポートをしてあげるといいでしょう。
家庭教師のファミリーでは、不登校を「自主的休校生」としてニュートラルに捉え、その子に合った教育を提供します。
「子どもが学校に行っておらず対応に困っている」という親御さまも、一度ファミリーにご相談ください。指導経験豊富な認定プロ教師が無料で個別相談に対応しています。
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大学生の家庭教師が主流の中、顧客からのより専門的で高度な要求に応えるため、教師のプロフェッショナルとして、質の高い授業を提供。
常にハイレベルな授業を提供できるように、日々指導法や教材の研究等を行い、また、大学生や一般の家庭教師に対して研修や授業のアドバイスを行うことで、ファミリー全体の授業スキルの向上を図っています。
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