小学生の勉強にご褒美はあり?なし?

やる気の出し方

2021.08.30

川合 淳

こんにちは!家庭教師のファミリー認定プロ教師の川合です。

 

小学生のお子さまがいる保護者さまにとって「お子さまが自発的に勉強をする」ことは理想的なことですよね。

しかしお友達との遊びや部活など楽しいことが増えてくるこの時期、勉強を習慣づけることは容易ではありません。

 

そこで、自発的な勉強を促す方法の一つに挙がるのが「ご褒美」です。

ただご褒美には賛否両論あり、ご家庭の中でも意見が分かれるところでもあります。

 

今回は、小学生のお子さまにご褒美をあげることにはどのようなメリット・デメリットがあるのか、ご褒美をあげる際のポイントなどをお話します。

 

 

 

 

勉強に対してご褒美をあげることのメリット

ご褒美をあげることのメリットは2つ。

 

1.子どものモチベーションが上がる

2.子どもが達成感を得られる

 

子どもは「〇〇したら、テレビを見られるよ」「今度のテストで〇点取ったらゲームを買ってあげるよ」などの、目に見える結果を得られることがわかるとモチベーションが上がりやすいです。

ご褒美は、モチベーションを上げる即効性のある手段と言えます。

普段なかなか手をつけない毎日の勉強もサッとやってくれるでしょう。

 

それに加えて、勉強をしたら自分のやりたいことができる・欲しいものがもらえる+勉強を自分でやり遂げたという経験から、「自分がやった!頑張った!」という達成感・心理的満足感を得られます。

 

 

 

 

勉強に対するご褒美がデメリットになるとき

黒板に書かれたメリットとデメリット

ご褒美がデメリットになるときは、ズバリ「ご褒美が目的になる」とき。

 

本来「どうしてお手伝いが大切なのか」「なぜ勉強しなければならないのか」の理由は別にあります。

その目的や理由が「ご褒美をもらうこと」になってしまっては、本来の意図が伝わらず、後々ご褒美をもらえなければ行動できない人になってしまう恐れがあります。

 

エスカレートしてくると「もっと欲しい」「いくらくれる?」などと言うようになり、物事の認識や価値観にも影響を与え始めます。

こうなると、理想としている「自主的にお手伝いや勉強する」状態とはほど遠い姿になってしまいます。

 

勉強をすることの目的や動機づけをきちんと子どもと確認し共有した上で、ご褒美のシステムを活用したいですね。

 

 

 

 

小学生にオススメのご褒美とちょっと気をつけたいご褒美

母親に花束を渡す娘

日本ではデメリットが懸念される「ご褒美」ですが、アメリカでは日本よりもだいぶポピュラーで肯定的に使用されています。

ご褒美の活用方法には色々ありますので、注意点と合わせていくつかご紹介します。

 

 

金銭感覚を身につけられるご褒美

ご褒美にお金を渡すのは良くないという意見もありますが、アメリカの公立小学校ではバーチャルマネーを使用したご褒美システムを使っている学校があります。

 

クラスで決められた仕事をしたり、善い行いをした場合にバーチャルマネーを付与します。逆に、悪い行いをしたときなどはお金を支払います。

週末には、その差し引き計算をしてクラス運営費や税金を支払うというものです。

 

その結果、お金が貯まっていたら好きなものを買うことができます。

購入できるものは「お友だちと一緒に座れる権利」から「テストの点数を5点付加できる権利」といったものまで様々です。

どれも、クラス運営をしながら子どもたちに、大人になってから重要になる金銭感覚を身につけさせることができるシステムになっています。

 

お金はちょっと抵抗があるな…といったご家庭でも、バーチャルマネーなら取り入れやすいでしょう。

何をバーチャルマネーと交換できるのかを工夫できれば、ご褒美としてよりいい効果を得られやすくなります。

 

 

子どもの好きなものをご褒美に

ご褒美を考えるときは、基本的に子どもの好きなものややりたいことにしてあげましょう。

やる気を刺激しモチベーションが上がり、進んで勉強に取り組めるようになります。

 

しかし、やりたいことや欲しいものを無作為に与えてしまうと弊害を与えてしまう可能性もあります。

「時間がダラダラと過ぎてしまう行動」や「スマートフォンの使用」は、ご褒美には向いていません。

 

ゲームや漫画、お友だちとのおしゃべりは、時間の制限が無ければいくらでも楽しめてしまいます。

特にスマートフォンでSNSやサイト閲覧をする場合は、お子さま自身でなかなか区切りをつけられなかったり、意識がそちらに向いてしまい覚えた内容が定着しない可能性もあります。

もしそのようなご褒美をおねだりされたら「20分だけ」など時間を決めて区切りや切り替えができるようにしましょう。

 

 

お友だちとご褒美を共有する

一人で目標達成を目指すよりも、お友だちと一緒の方がよりモチベーションが上がります。

ご褒美も同様に、お友だちと一緒に設定した方がやる気が出ることがあります。

 

お友だちのご家族と協力して「次の数学のテストで〇点以上取ったら一緒に映画を観に行く」「夏休みに合同でキャンプに行く」などご褒美を設定するのもいいですね。

共通のご褒美を設定することで、1人の時には得られない達成感や喜びを得られるだけでなく、ライバルがいるとお友だちと勉強する習慣もつけやすくなります。

 

 

メリハリのあるご褒美を

勉強内容には教科やお子さまの理解力・得意不得意の差などにより、達成感にも違いがあります。

 

ご褒美を設定するときには、達成できた物事の程度に応じて決めるのもおすすめです。

お子さまにとって達成するのが大変な目標に対するものと、簡単に達成できる目標に対するご褒美を使い分けることで、メリハリがつき、より効果的になります。

 

「英語のテストで100点取る!」といった大きな目標設定はすぐに達成するのが難しくても、「1日5個の単語練習をする」というような小さな目標の達成を積み重ねることで、大きな目標達成にどんどん近づいていきます。

それぞれの目標に見合ったご褒美をお子さまと話し合ってみましょう。

 

また、物を与えるだけでなく、目標を達成したことに対するご家族の称賛もご褒美となります。

いつもよりいい点数を取ったり自発的に勉強を終わらせたら、きちんと褒めてあげるだけでも価値があることを忘れずに、ご褒美を設定しましょう。

 

 

 

 

小学生の勉強にも、その時々に合ったご褒美を活用できれば学力アップにつながる

様々なご褒美を見てきましたが、どれも上手く使えば効果が期待できそうなものばかりです。

ぜひお子さまの性格や目標に応じて使い分け、その時々に最適なご褒美を見つけて活用しましょう。

 

ご褒美には「即効性のある、やる気スイッチの役割」と「達成感を得る」という2つの大きなメリットがあります。

しかし、本来の目的や理由があいまいなままご褒美を与え続けていたら「ご褒美が目的になる」という弊害を起こしかねません。

 

ご褒美は、達成したレベルに合わせて効果的に使用し、内容はお子さまの好きなものややりたいことを設定しましょう。

金銭感覚が身につけられるバーチャルマネーもおすすめです。

時にはお友だちと一緒にご褒美を決めて、喜びを分かち合うのもいいですね。

 

ゲームや漫画、スマートフォンなどの時間が無制限になりがちなアイテムは、ルールを決めて上手に活用しましょう。

 

また、お子さまにとっての一番のご褒美は、保護者さまからの愛情たっぷりの褒め言葉でしょう!

「いつでもしっかり見ているよ」というサインの意味でも、お子さまのいいところを率先して褒めてやる気をアップさせていきましょう。

 

小学生のお子さまのモチベーションアップに向けて、家庭教師のファミリー「小学生コース」でもしっかりサポートします。

お気軽にお問い合わせください!

 

著者川合 淳

小学生の基礎力養成から中学受験、大学受験までオールマイティに指導を行い、紹介で受け持つ生徒も多いベテランプロ教師。穏やかな口調からは数々の生徒・保護者の問題を親身に解決してきた風格が漂う…。

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