小学生の冬休みの過ごし方。遊びと勉強を充実させるポイントは?
2021.12.27
水口 浩之
こんにちは!家庭教師のファミリー認定プロ教師の水口です。
小学生にとって冬休みはクリスマスやお正月など楽しみなイベントが盛りだくさん!
遊びも大切ですが、せっかくだったら遊びも勉強も充実した冬休みにしたいものですよね。
今回は、小学生の冬休みの過ごし方についてのポイントのお話です。
どのようなスケジュールで過ごせるか、お子さまと一緒に考えてみてください!
小学生の「冬休み」はこんな風に過ごしてみませんか?
それぞれの学年でどのような時間を過ごしたらよいか、オススメをご紹介します。
低学年の冬休みの過ごし方のポイント
まだ一人で物事を進めていくことが難しい場面も多々あると思いますが、冬休みは色んなことを経験できるよい機会なので、冬休みならではのイベントを活用してみましょう。
まずは「クリスマス」。
家族で食べるクッキーやクリスマスケーキを作ったり、普段とは違うお手伝い感覚で、食べ物や作り方、後片付けに興味を持つきっかけにしたいですね。
次に「お正月」。
お子さまと大掃除を一緒にしてみませんか?
ゴミの分別や掃除機をかけるなど、まずはお手本をみせ、一緒にやり、一人でやってもらう…と、段階を踏んでステップアップしていくと、一人でできた!という自信につながります。
大掃除をしながら、「1学期や2学期はこんなことがあったね」「こんなことができるようになったんだね」と振り返って会話をすると、新発見があるかもしれません。
一緒に大掃除をすることで、
「最後までやり遂げる達成感」
「親子のコミュニケーション」
「作業の順番や工夫をするなど考える力を培う」
「掃除のやり方を覚え、生活力がアップする」
などたくさんのメリットがありますよ!
低学年の冬休みのは学習習慣を身に着けるチャンス!
さて、忘れてはいけないのが、お子さまにとってはちょっと憂鬱かもしれない、冬休みの宿題。低学年のポイントは、「毎日確実に取り組む」ことです。
「年内に終わらせよう!」と、一気にやっつけてしまう子もいますが、低学年の冬休みの宿題の目的は「学習の習慣化」にあります。
勉強で苦労する子のほとんどが「学習習慣が身についていない子」です。
裏を返せば、今のうちから学習習慣を身につけておけば、この先の苦労を回避することができます。
冬休み中毎日少しずつ宿題に取り組み、スムーズに宿題を終えられる、という成功体験をさせてあげましょう。
1日で10ページ勉強するのは大変でも、毎日1ページを10日、なら楽チンですよね。
毎日取り組むことで知識が定着するため、学校の勉強も楽しくなるという効果もありますよ!
学習意欲アップのためには保護者さまの努力も大切
また、宿題に取り組む時は、できるだけ保護者さまがそばで見守り、頑張っている様子を褒めたり、わからない問題を教えてあげたりしましょう。そうすることで、勉強への抵抗感ができにくくなります。
仕事や家事などで忙しいと思いますが、学習習慣の定着にはお子さまの努力だけではなく、保護者さまの努力も必要です。できるだけお子さんの頑張りを見てあげてくださいね。
中学年の冬休みの過ごし方のポイント
中学年になると少しずつ一人でできることも増えてきます。
学ぶことも増えるこの時期、遊びながら知識も増やせるとより理想的ですね。
学習したことが身近な物事と繋がると、学ぶことへの楽しさもアップします。
特に、国語や社会で習ったことは日常生活に結びつけやすいのでおすすめです!
漢字や言葉はクイズ形式で楽しく覚えたり、地域の行事や冬の行事に触れながら社会で習った歴史や地理を復習したりすることができますよ。
身の回りの片付けなども、今まで保護者さまと一緒にしていたことを一人でしてもらうなど、お子さまが自分一人でできることをどんどん増やしていきたいですね。もちろん、上手にできたときは褒めることを忘れずに!
また、行動や興味の幅が広がってくる年齢なので、お仕事体験ができるようなテーマパークや、屋外で自然に触れることもおすすめです(ただし風邪には気をつけて!)。
様々な体験をする中で、新たな知識や興味を得られることもありますし、学校で習った知識を生かす体験ができると、勉強することの大切さ、面白さを実感することにも繋がります。
中学年の冬休みは「継続」することを目標に
学習面では、勉強に対する苦手意識を感じる子が増えてくる年齢です。
冬休みの宿題は、基本的には低学年と同じく「毎日少しずつ頑張る」ことが大切なのですが、難易度や量が増し、宿題に取り組む時間が長くなることから、継続できない、集中できないこともしばしば。
そんなときは、午前、夕方、必要に応じて夜、と勉強時間を「小分け」にする作戦が有効!
集中力が続かない様子が見られたら、「一回休んで午後からやったらいいよ」と提案してみてください。
その際「休んで後からやりなさい」「後からやらないとダメ」といった、強要や叱りに近い言い方はNG!
保護者さまからの言葉は、お子さまの学習習慣に大きな影響を与えます。あくまでも「肯定的」に声かけをしてあげてくださいね!
「自分なりに考える」ことの意識づけを!
また、3,4年生で学ぶことは、中学での学習に大きく影響する内容が多く含まれます。
中学生になっても分数が苦手な子がとても多いことはご存知ですか?
その原因は、分数の性質をしっかり理解できていない、分数と少数が結びつかないなど、小学校中学年での理解不足によるものです。
中学年になると、問題が「解ける」だけでなく「疑問を抱く」「自分なりに考える」という考察が大切になってきます。
その考察を身につけるために、解く過程をしっかり考えること、なぜそうなるかという理由も理解することが大切です。
間違ったとき、なぜそうなるのか、何が違うのかを納得できるまで考えるクセをつけるために、保護者さまは、答えを教えるのではなく「ヒント」を出す、一緒に考えるなど、お子さまが考えて答えを導くための環境づくりを意識してほしいと思います。
高学年の冬休みの過ごし方のポイント
高学年は小学生としての集大成の時期。中学を見据えて、「自主的に計画を立てて実行し、達成する」練習に冬休みを活用したいところです。
短い期間だからこそ計画から実行、達成までがわかりやすいので、お子さまも「自分で立てた計画を達成できた!」という実感がわきやすいでしょう。
冬休み中、家族旅行や遠くに住むおじいちゃん・おばあちゃんの家に行く予定があるなら、勉強を身近に感じられる大チャンスです。
地理や歴史を学んでいるかと思いますので、地域ごとの天候の特性や、地域の行事などを調べる機会を設けるといいですね!
スキー教室・合宿などもオススメです。普段接したことのない人と接したり、身の回りのことを自分でやりきるためのいい練習になります。
高学年の冬休みは苦手教科の克服にもってこい!
高学年の冬休みの宿題は、中学校でも必要な知識の総復習が中心になっています。
そのため、これまでと違い「早めに宿題を終わらせ」、「苦手の克服に時間をかける」ことが重要です。
というのも、高学年では解く方法やテクニックが多くなり、さらに理科や社会の膨大な知識を暗記するという作業が増えるため、「理解」がないがしろになりやすくなります。
理解不足=「潜在的な苦手」が進行すると、中学生になって急に成績が下がる、という形で突然表面化する事態が起こります。
この潜在的な苦手は、「なぜそうなるか」を理解できていないのですが、「解き方」は知っているため、テストの点数に現れないことも多く、気づきにくいもの。しかし、あるキーワードが発見のカギとなります。
そのキーワードとは、「(テストはできてるけど)あまり好きじゃない」「(苦手ではないけど)おもしろくない」というネガティブな感情です。
普段の何気ない会話の中で、
「今学校でなに勉強してるの?」
「ん??比の計算」
「へえ、難しそうだね」
「うん…なんか…おもしろくない…」
と、ネガティブな感情が見て取れたら要注意!
無意識でも、お子さまはその単元が苦手であることを敏感に感じ取っています。
ですので、冬休みの宿題はできるだけ早く片付けてしまうとともに、保護者さまはその進み具合や感想に注意して、ネガティブな感想が出てきたら、一緒に問題に取り組んだり、どうしてそうなるかを説明させたりして、理解不足をしっかり解消していきましょう。
小学生の冬休みは遊びも勉強も充実させたい!!
「冬休みは短い」「時間がない」「遊ぶ暇がない」
遊びたい盛りの小学生にとって、期間が短い冬休みの過ごし方は悩ましいもの。
学校でも冬休みの目標やスケジュール表を作成することが多いですが、冬休みが始まったばかりの頃はやる気十分でも、実際はスケジュール通りにいかないのが悩みですよね。
そんな時は、スケジュール管理の見方を変えてみましょう。
まずは、必ずやる予定を一緒に確認して、そのあと予定を書き込んでいくとわかりやすい計画表になりますよ。
大掃除や新年のごあいさつ回りといった家族の予定、塾や習い事がある場合はその予定や時間を先に入れておきましょう。
どの時間が空いているか、どこで宿題をすればいいか、どこで遊ぶ時間が作れるかなど、パッと見て分かりやすいスケジュール表を意識して作っていくと、自分で見つけ出した時間にやるべきことを調整する、という時間管理の練習になります。
小学生の冬休みは自主性を育てるよいチャンス!
小学生は冬の寒さもおかまいなしに遊びたいお年頃!
将来のことを考えて「冬休み」の期間にあれやこれやとアプローチしても空振りしてしまうことがほとんどです。
しかし、冬休みは小学生のお子さまの自主性を育んだり、学習習慣を定着するための絶好のチャンス!
大変かもしれませんが、冬休みならではのイベントなどを活用しながら、あきらめずに一緒に向き合ってみましょう。
また、寒い冬だからこそ「冬休み」は家族で暖かいリビングに集まり、お子さまとたくさん会話するなど、家族で充実した時間が過ごせるといいですね!
保護者の方に意識していただきたい家庭教師のファミリーの10ヶ条もぜひご覧ください!
著者水口 浩之
北海道教育大学卒。長年の塾講師などの指導経験を活かし、小学生から高校生のハイレベルな指導までこなす。
子ども・家庭に対するきめ細かな指導に定評がある。趣味は作曲・楽器演奏と多才な一面も…
お電話でのお問合せ
フリーダイヤル
14:00〜21:00
(日祝休み)
- 教育情報コラム
- 先輩たちの成功体験談
- ファミリーの賢い利用法
- 勉強お役立ち資料
お電話でのお問合せ
フリーダイヤル
14:00〜21:00
(日祝休み)