大学・短大・専門学校の違いを詳しく!各メリット・デメリットは?
2021.03.10
ファミリー 代表 寺井俊行
こんにちは!家庭教師のファミリーです。
文部科学省の学校基本調査によると2020年度の大学進学率が54.4%、短期大学・専門学校・高等専門学校を合わせた高等教育進学率は83.5%との発表があり、実に約8割以上の高校生が何らかの学校へ進学するようになっています。
高校生で就職につながる未来を見据えて選択することは大変ですが、なるべくなら多くの可能性がある、後悔のない選択をしたいですよね。
志望校を選ぶときに重要なポイントとなるのが「自分は大学・短大・専門学校のいずれに進みたいか」ということ。
今回は各学校の違いや、メリットデメリットについてご紹介します。
大学・短大・専門学校の違いを詳しく!
大学・短大・専門学校の違いを漠然と理解している人も多いのではないでしょうか。
特に比較の目安として挙げられるのが「カリキュラムの特性」「在学年数」「学費の目安」です。
では、この点をふまえて各学校を比較していきましょう。
まずは「在学年数」「学費の目安」を簡単に表にまとめました。
在学年数 | 学費の目安(通算) | 卒業時に得られる称号 | |
大学 | 4年 (医学部などは6年) |
国公立 230万前後 私立 350〜450万前後 国公立 医学部 350万前後 私立 医学部 1750万前後 |
学士 |
短期大学 | 2年 (医療系は3年あり) |
国公立 100万前後 私立 200万前後 |
短期大学士 |
専門学校 | 2年 (専攻により1年もしくは3年もあり) |
230万前後 | 専門士 |
※参考
大学:旺文社 教育情報センター 2019年度 学費平均額 (※地域内)
国公立 短期大学:文部科学省 公立短期大学授業料等について(令和元年)
私立 短期大学:文部科学省 私立大学等の令和元年度入学者に係る学生納付金等調査結果
専門学校:東京都専修学校各種学校協会 令和元年度 学生・生徒納付金調査(※昼間部 平均)
学費の目安については、公立大は地域内か地域外か、私立大は学部系統で大きく学費が異なります。
また、専門学校も専門分野により学費に幅がありますので、興味のある分野の学校の学費を実際に調べてみましょう。
カリキュラムには、それぞれ次のような特性があります。
大学のカリキュラムの特性
大学は4年(医学部や薬学部などは6年)をかけて専攻した学部のプロフェッショナルとして知識を養うことを目的としています。
そのため、1年生(学校によっては2年生も)は広い知見を身に付けることを目的とした総合科目や教養科目の履修が多く、おおむね3年生からは「ゼミ」というより専門性の高い研究などを行います。
高校までの学習と違い、必要な単位数や専門教科とのバランスを見ながら、自分で履修する科目を決め、主体的に学習をすすめることが求められます。
学科にもよりますが、専攻したカリキュラム以外の進路を選べる可能性が多いのは「大学」です。
これには教養学科の履修があることや、専門性が問われる職種以外では「何を学んだか」以上に「どうやって取り組んだか」を重視する傾向があるからです。
卒業後は大部分が就職しますが、大学院に進学する人もいます。
短期大学のカリキュラムの特性
短期大学(短大)は大学より在学年数が少ない分、座学よりも専攻ごとの実習や実践の時間が多く設定されています。
古くは「大学に進学することは叶わないものの、高校よりもさらに社会に密着した学習を続けたい!」という背景もあり、女子短大が多く存在していましたが、昨今では共学も増えてきています。
「社会に出たときに基礎となる知見を養いたいが少しでも早く社会に出たい」という学生の進学が男女ともに多くなっているようです。
短期大学も、卒業後は大部分が就職しますが、より専門的な学習を積み上げたいと大学の3年次へ編入学する人もいます。
専門学校のカリキュラムの特性
社会に出て通用する基礎知識+専門知識の実習が多く、専攻によっては現場での実習も可能となるため、自分がその道に進んで行くことがふさわしいかを体感しながら学習できます。
専攻は大学・短大とはまた違った傾向があり、たとえば医療系でも看護師・検査技師や柔道整復師など、より具体的な進路を見定めながら学校を選択する必要があります。
専門性が高い分、社会に出たときの知識や経験が豊富で即戦力となりますが、専攻によっては在学中の進路変更がしづらいのも特徴です。
卒業後は大部分が就職しますが、より専門的な学習を積み上げたいと大学の3年次へ編入学する人もいます(専攻によっては編入学ができない場合や2年次への編入となることもあります)。
大学・短大・専門学校の各メリットデメリット、向いているタイプは?
大学・短期大学・専門学校ではそれぞれ学校設立の意味合いが違い、学習できる内容も大きく異なります。
それぞれのメリット・デメリット、向いているタイプについても見ていきましょう。
大学のメリット・デメリットは?
メリット
・大卒でなければ取れない資格がある
・在学期間が長いので、将来をじっくり見据えながら学習ができる
デメリット
・在学期間が長いため学費や諸費用がかさむ
・主体性を持って学習に挑まなければ単位を落としてしまうことも
向いているタイプ
・専門性の高い研究などを行いたい人
・志望進路が変わる可能性もあり、学びながらじっくりやりたいことを見つけたい人
短大のメリット・デメリットは?
メリット
・大卒に準じて短大卒で取れる資格もある
・在学期間が短いため、学費が抑えられる
デメリット
・在学期間が短いため主体性を持って学習に挑まなければ必要な知識を得る前に卒業することとなる
・志望進路によっては大卒が入社の条件となることも
向いているタイプ
・専門性の高い研究などを行いたいが、社会に早く出ることも想定している人
・卒業後に就職するかまだ学ぶか、進路に幅を持たせたい人
専門学校のメリット・デメリットは?
メリット
・実践的なカリキュラムを取り入れている学校が多く、講師もその道の経験者などが多いため、卒業後のイメージをつかみやすい
・学校によっては卒業後の就職に親身になってくれる
デメリット
・学費の平均は短大と大きな差はないものの、実習費や施設利用費が高いケースが多い
・万が一進路を変更するときに、今までの学習内容を活用できないことも
向いているタイプ
・志望進路がすでに確定しており、習得したい資格などがはっきりしている人
・実践的な学習や実習を中心に学習したい人
どこを選ぶかによって試験の受験資格に影響することも!
看護師や社会福祉士などは大学・短大卒が必須で、その分野の履修を行ったことが国家試験の受験資格として必要な場合もあります。
この場合はその受験資格を得られる学校を予め選択する必要があります。
教師なども資格試験こそはありませんが専門のカリキュラムがある大学/短大を履修・卒業することが求められます。
一方、特定の専門学校卒であれば国家資格の受験資格が得られるものもあります。
有名なのは美容師や柔道整復師です。
柔道整復師などは体育系の大学で取得する人もいますが、卒業後の進路が明確であれば、就職に強い専門学校をあえて選ぶのも得策です。
大学・短大・専門学校は卒業後の目標によって進学先を決めるのが一番
大学を親や先生が勧めたからと進学先を決めるケースもあるかもしれませんが、大学・短大・専門学校はそれぞれに特性があり、その後の進路にも影響が大きいです。
まずは自分がどんな進路を歩みたいかを何度も確認しながら、そのための学習ができる学校を選んでくださいね。
しかし迷ったら大学!というのは一理あり、その後のルート変更がしやすい傾向にあります。
一方短大・専門学校ならではの実践的な学習ができるのも魅力であり、社会に出てどんな活躍をしたいかが決まっているなら、短大や専門学校を選ぶ価値があります。
どんな学校に進学するにも、高校生としての勉強は不可欠。
進学する前に基礎学力を強化することはとてもメリットが多いものです。
家庭教師のことなら、ファミリーへお気軽にご相談くださいね。
著者ファミリー 代表 寺井俊行
大学生の家庭教師が主流の中、顧客からのより専門的で高度な要求に応えるため、教師のプロフェッショナルとして、質の高い授業を提供。
常にハイレベルな授業を提供できるように、日々指導法や教材の研究等を行い、また、大学生や一般の家庭教師に対して研修や授業のアドバイスを行うことで、ファミリー全体の授業スキルの向上を図っています。
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