高卒認定試験とは?基礎知識やお役立ち情報

受験のこと

2021.06.20

川合 淳

こんにちは! 家庭教師のファミリー認定プロ教師の川合です。

 

様々な事情で高校卒業の資格を得られなかった人の中には

「高校を中退したけど、専門学校に進学したい」

「中卒で働きに出たけど、せめて高校くらい出ておけば良かった…」

というように、学歴に対するコンプレックスを持っていたり、将来に不安を感じている人も多いのではないでしょうか。

かと言って、今さら高校に入りなおし、年齢の違うクラスメートと共に3年間を過ごすというのは時間や労力、なにより勇気のいることです。

 

そんな人たちのために役立つのが、短期間で資格取得が可能な「高卒認定試験」です!

「高卒認定試験」がどのようなものかをまとめましたので、ぜひご参考にしてください。

 

 

 

 

高卒認定試験の基礎知識

正式名称を「高等学校卒業程度認定試験」といい、「高校を卒業した人と同程度(もしくはそれ以上)の学力」があることを認定する制度です。毎年3万人ほどが受験しています。

ただし高卒認定試験に合格しても高校を卒業したわけではないので、学歴としては高卒ではなく中卒になります。

「高卒認定」と「高校卒業資格」は別ものということを理解しておきましょう。

 

 

受験対象者

・中学卒業後、高校に進学しなかった者または高校を中途退学した者

・高専3年修了生で大学受験要件に単位不足がある者

・通信制、定時制および全日制の高校生

※全日制の高校に在学中の場合は、高校の許可が必要となります。

 

 

日程

年2回、8月と11月にそれぞれ2日間実施

 

 

受験料

7科目以上・・・8,500円

4科目以上6科目以下・・・6,500円

3科目以下・・・4,500円

 

受験料は、受験する科目数によって異なるので注意が必要です。

受験料に相当する収入印紙を願書に貼って提出します。よって、受験しなかった場合も払い戻しはありません。

 

 

科目

国語:必修

数学:必修

英語:必修

地理歴史:「世界史」(AまたはB)1科目と、「日本史」「地理」(各科目AまたはB)のいずれか1科目

公民:「現代社会」1科目または、「倫理」と「政治・経済」の2科目

理科:①「科学と人間生活」と、「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の中から1科目(計2科目)

もしくは

②「物理基礎」「化学基礎」「生物基礎」「地学基礎」の中から3科目

 

 

 

 

大検と高卒認定試験は同じ?その違いとは

もともと「大検(大学入学資格検定)」と言われていたものが、平成17年から名称変更により「高卒認定試験」になりました。

ですから、「大検」と「高認試験」は同じ試験のことで、難易度はほとんど変わらないと言われています。

 

主な違いは下記の通りです。

大検と高卒認定試験の違い

 

 

高卒認定試験は16歳以上なら誰でも受験できる!

これまで高校生は、定時制か通信制在学の生徒しか受験できませんでしたが、全日制高校の生徒も受験可能になったことで、病欠などで出席日数が足りない場合などにも代用できる手段になりました。

 

 

グローバル化で受験科目も変更に

科目数が減ったことにより、受験者の負担が若干軽減されました。

また、大検では必修だった家庭科がなくなり英語が必修になるなど、受験科目も時代に合わせて変化しています。

 

 

専門学校へも進学可能で、手に職をつけられる!

最も変わった点は、大検が大学進学を目的とした資格だったのに対して、高卒認定試験では専門学校などへの受験・進学が可能になったことです。

これにより、看護師への道が開けるようになったり、「専門士」の資格取得が可能となり、就職や社会での貢献の道が広がったと言えます。

 

 

 

 

高卒認定試験の認知度やイメージとは?年々理解の高まりが

一般企業の6割は高卒認定試験を知っている

世の中での「高卒認定」の認知度はどのくらいでしょうか。

文部科学省の平成17年度の調査によると、企業の約60%、自治体ではさらに多く約75%が知っているという結果が出ています。

この年に大検から高卒認定試験へと変更になり、前回調査より認知度が低くなったことを考慮すると、10年以上経った現在での認知度はさらに上がっていると考えられます。

 

ただし、受ける企業によっては高卒認定をよく知らなかったり、知っていても「高卒程度の受験要件」を満たさない場合もあるので注意が必要です。

 

 

就職では高卒者と比べると不利?

採用試験において、高校を卒業した人と高卒認定試験を取得した人を同じように扱うかについて調査をしたところ、「高卒と同等である」割合は、企業が約26%(前回約21%)とまだまだ低いです。

企業によって採用条件が異なるため、希望する企業への就職は、たとえ受験資格があっても有益とはならないことが多いのが現状です。

 

しかし一方で、自治体の「高卒と同等である」割合は約45%(前回約38%)と、半数近くが高校卒業者と同等に見てくれるようです。

 

また、前回調査に比べると両方とも数値が高くなっていることから、現在はもう少し上がっている可能性もあるでしょう。

これにより、年々高卒認定に対する認知や理解が高まってきていると言えるのではないでしょうか。

 

 

高卒認定試験の取得はアピールポイント

企業側の認知度やイメージは別として、大事なことは、高校を卒業していないことを不利だと思わないことです。

「高校中退」や「中卒」という壁を乗り越えて、どう成長したかを前向きにアピールすることで、他の受験者との違いを生み出し、逆に武器にすることもできるのです。

 

 

 

 

可能性を広げる高卒認定試験、ぜひ挑戦を!

ここまで書いてきたように、高卒認定試験の目的は、様々な事情で高校卒業の資格を得られなかった人の学力を評価し、高校卒業者と同じくらいの学力であると認定することで、将来の可能性を広げることです。

もし今、「将来やりたいことがあるけど学歴が・・・」と悩んでいるのであれば、受けることをオススメします!

高卒認定試験が、将来に向かって一歩踏み出す勇気を与えてくれるかもしれません。

 

 

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短い期間でポイントを絞り、効率よく進められるのは家庭教師ならではですよ!

 

著者川合 淳

小学生の基礎力養成から中学受験、大学受験までオールマイティに指導を行い、紹介で受け持つ生徒も多いベテランプロ教師。穏やかな口調からは数々の生徒・保護者の問題を親身に解決してきた風格が漂う…。

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